ダイナミックプライシングとは?

稼働がバラバラで在庫が余る!

他業種から転職の、ホテル事務です。
在庫の販売管理も任されているのですが、日によって稼働がバラバラで…
同じ料金なのに販売室数にバラつきが出るので、値付けに困っています

う~ん、それは困りましたね。
ちなみに、販売料金は誰が設定していますか?

離職した前任の方が先々までまとめて決めてたみたいですが…
入れ替わりで私が入社してからは、料金は特に変更してないです。

なるほど…。
相談者さんは、「ダイナミックプライシング」という言葉はご存じですか?

力強い値付け…?よく分かりません。

では、本日はダイナミックプライシングについてお話しします。
「力強い」というより、「動的な」の方のダイナミックです。
値付けによって販室を調整するので稼働が安定し、シフトも組みやすくなります。

ダイナミックプライシング

ダイナミックプライシングとは?

ダイナミックプライシング=需要に応じて価格を変動させる手法

売上の最適化を目指して、需要と在庫を見比べながら価格を調整することです。
「売れる日は高く、売れない日は安く」という考え方が一般的です。
宿泊業では、「最大室数」ではなく「販売可能在庫」を見て価格を調整します。

どうして必要なんですか?

宿泊業は先々の在庫を出すため、先々の宿泊料金を設定して販売します。
去年のデータを参考にしたからといって、今年も需要の波が同じとは限りません。
一度決めた料金が実際の相場と乖離してしまった場合、売り逃しのリスクに…。
逆に言うと、価格調整で予約数をある程度コントロールできます。
現場の受入上限が決まっている場合にも役立つ手法です。

どこで使用されている手法ですか?

ホテル・旅館など宿泊業のほかに、航空・レンタカーなどの業界でも使用されます。
需要で価格が激しく上下する株価も、まさに「ダイナミックプライシング」です。

へぇ~…。
でも、本当に未来の予約数をコントロールなんてできるのかな?

ブッキングカーブの活用によってかなり近い予測が可能ですが…
その説明はまた別の機会にお話ししましょう。

ダイナミックプライシングで売上を最適化できる

具体的には、何をすればいいのでしょうか。

まずは下の3つを調べましょう。

  • OH稼働率
  • 自社の日別の販売料金
  • 競合の日別の販売料金

分かりました。・・・・・・用意できました。

例として、4/29~5/1。
GWなので稼働が上がっていますが、料金据え置きですね。
稼働を見ると2か月前の現時点で、もう7割近い稼働がありますね。
このペースだと、1か月前には満室になってしまいます。

満室になって何か困るんですか?

満室になること自体は喜ばしいことです。
ただ、「早期に満室になる」ということは、販売機会の損失でもあるのです。
当日までの期間に、「もっと高値で予約する可能性があったゲスト」を逃してしまった可能性があるからです。

ということは、現在の販売ペースが好調&当日までに期間がある場合は、「高値で予約する可能性があったゲスト」を狙って強気価格で販売していいということですね。

その通りです。
「手仕舞い直前に、値下げをせずに完売」が理想形です。

逆に5/2は稼働が低いですね…。今年のGWは飛び石連休だからかな?

そうですね。初期設定の価格では、予約を取りたいと思う予約者が少ないようです。

稼働をとれるように、価格をちょっと下げておこう…。

必要以上に値下げしないように、競合の価格を見ながら調整してくださいね。

同じ1室でも、「1名素泊まり→4名2食付き」で売上が8倍に!

最後に一点。
最大販売可能室数はプランによって変わります。
レストランの席数が不足しても、素泊まりなら受け入れ可能など…。

ウチは部屋数はたくさんあるけど、ルームメイクさんが圧倒的に不足中…。
せっかく高単価が取れる日だけど、GWの室数は販売を制限しなくちゃ。

本当にそうでしょうか?
GW最終日以降は稼働が落ち着くのなら、清掃はGW後に回すのはどうですか。
GW明けの販売在庫を調整すれば、たとえ人手不足でも、特日に全在庫を販売できます。単価の高い特日にたくさん売って、急がない清掃は後日に回しましょう。

その手がありましたか…。

「最大販売可能室数」は、いろんな視点で考える必要があります。
レストランの席数、食材、人員、予備部屋など…。
現場の負担や販売単価も加味して、無理や無駄のない価格調整をしましょう。

まずは自施設の「受入上限」を知ることですね…。

ダイナミックプライシングのまとめ

ダイナミックプライシング

・需要に応じて価格を変動させる手法
・価格調整によって、予約数をコントロールできる
・「販売可能室数」は「最大室数」でないケースがあるので要注意!

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