満室なのに叱られた!
新卒のホテルフロント勤務です。
売れそうな日に在庫が出てなかったので在庫を出したところ、一瞬で満室に!
嬉しくなって上司に報告したら、叱られてしまいました。なぜ…?
なんと!それは大変でしたね。
ちなみに、増えた分の予約内容はどんな感じですか?
満室になった日は、「1名5000円の素泊まり」がたくさん予約されました。
なるほど…。
ところで相談者さんは、「レベニューマネジメント」という言葉を聞いたことはありますか?
れべにゅー…?初耳です。
では、本日はレベニューマネジメントの概念についてお話しします。
上司に叱られた理由も、見えてくると思いますので…。
レベニューマネジメント
- レベニューマネジメントって何ですか?
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レベニューマネジメント=RevPARを最適化する手法
売上の最適化を目指して、需要と在庫を見比べながら価格を調整することです。
「売れる日は高く、売れない日は安く」という考え方が一般的です。
稼働率(OCC)と平均販室単価(ADR)を掛けた「RevPAR」という数値が指標です。 - どうして必要なんですか?
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ホテルが販売しているメイン商品は、「特定日のお部屋の滞在権利」です。
昨日売れなかったからといって、昨日分の宿泊権利を翌日に売ることはできません。
在庫を繰り越せないので、売れなかった分はすべて「売り逃し」として確定します。
「売り逃し」や「不要な安売り」を避けるために、必要な手法です。 - どこで使用されている手法ですか?
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ホテル・旅館など宿泊業のほかに、航空・レンタカーなどの業界でも使用されます。
スーパーで賞味期限が近い品に「30%OFF」のシールが貼られるのは、一種のレベニューコントロールです。カラオケが連休に値上げするのも、レベニューコントロールです。
ふ~ん…。
でも、僕は「売り切った」なら、叱られることなかったんじゃないかなぁ。
「在庫を売り切る」という観点では素晴らしいことです。
ただし、「売上の最適化」という点では、もったいなかったかもしれません。
レベニューマネジメントで売上が大きく変わる
満室なのに「もったいない」というのは、どういうことでしょうか。
例えば相談者さんが「在庫を出した日」というのは、「その日は売れると思ったから在庫を出した」ということで間違いありませんか?
そうです。実際に予約もたくさん入ったので、無事満室になりました。
今回は5000円の素泊まり1名がたくさん入ったとのことですが、1室あたりの最大受入人数は何名ですか?
え~っと、平均すると大体4名ですね。…あっ!
お気づきのとおりです。
どうせ売れる日なら、3名以下の受け入れを制限して「全室4名」で受け入れれば…売上は4倍です。高需要日の1名受け入れは、残念ながら「機会損失」です。
そういうことか…。「満室になればいい」ってことでもないんですね。
加えて、今回入った予約は「素泊まり」ばかりだったとのことでしたが、
相談者さんの施設では食事付きのプランなどは販売されてますか?
うちはレストランも併設しているので、夕朝食付きのプランもあります。…まさか!!
そうなんです。
例えば5000円の素泊まりの代わりに、夕朝食付き10000円のプランで受け入れていればどうでしょう。売上はさらに2倍になりますね。
やってしまった…。

最後に一点。ホテルは「室数」という、販売在庫に上限がある商売です。
上司は在庫を出し忘れていたのではなく、「隠していた」のかもしれません。
エリアの宿泊需要が高く、近隣ホテルの部屋在庫が売り切れた日。
それでも泊まりたいゲストが多ければ、1室あたりの価値はどうなりますか?
需要に対して供給が足りてないわけだから…
そうです。
無理に特典を付けなくても、需要が上がれば価格も上がります。
こりゃ怒られるわけだ…。素直に反省します。
在庫を売り切ろうという姿勢は素晴らしく、「守りのレベニュー」といえます。
ただ、上司はおそらく売上を最大化する「攻めのレベニュー」を考えていたのだと思います。
今後は相談してから在庫を出そう…。
レベニューマネジメントのまとめ
・レベニューマネジメントは売上を最大化させる手法
・同じ満室でも、予約内容で売上が大きく変わる
・ん?と思ったら、在庫を出す前に上司に相談しよう